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「福島原発事故は防げた」米カーネギー財団が報告書

2012年3月19日

米国のシンクタンクのカーネギー国際平和財団は6日、東京電力と原子力安全・保安院が原子力安全に関する国際的な良好事例や基準、最新の安全確保対策に基づいて設計を改善していれば、福島原発事故は防げたとする報告書を公表した。


欧米ですでに取られている深刻な外部事象への対策や国際原子力機関(IAEA)が策定した洪水指針等に触れた上で、福島第一原発など日本の発電所でこうした対策が実行されなかった理由を分析。決定的な回答は出せないとしつつも、対策として最も重要なファクターが何であるかや、誰に事故の責任があるかに関するコンセンサスが日本には欠けているようだと指摘している。


同報告書によると、東電と保安院の津波リスク評価手法は少なくとも次の3点で国際的な基準から遅れを取っていた。すなわち、(1)1000年に1回という頻度の巨大津波が発電所周辺地域を冠水させていたという証拠に十分な注意を払わなかった(2)津波の脅威に関するコンピューター・モデリングが不適切だった。津波リスクが著しく過小評価されていることを示唆する08年の暫定シミュレーションに対し、東電は十分なフォローを行わず、事故の4日前に保安院に報告しただけ(3)保安院も東電のシミュレーションを審査せず、適切なモデリング装置の開発促進を怠った――である。


<後略>


報告書を共同執筆した同財団シニア・アソシエーツの
M.ヒッブス(=右)とJ.アクトン

「福島原発事故は防げた」米カーネギー財団が報告書