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「原子力小委、競争環境下における原子力事業のあり方について議論」

2014年8月25日

総合資源エネルギー調査会の原子力小委員会(委員長=安井至・製品評価技術基盤機構理事長)は21日、競争環境下における原子力事業のあり方について議論した。エネルギー基本計画では、電力システム改革によって競争が進展した際にも、安定的な事業環境が確立されるよう国が検討を行うこととされている。

同日会合で、資源エネルギー庁は、規制ルールの見直し、原子力発電依存度の低減、自由化の進展など、原子力事業を巡る状況変化を整理した上で、民間事業者が原子力を担っていくに当たっての課題・懸念点として、(1)円滑な廃炉判断(2)迅速・最善の安全投資(3)一括の財務的ダメージによる安定供給への支障(4)共同実施事業の継続確保の必要性――を掲げた。

一方、英国行政官のプレゼンを受けて、同庁は、今後の原子力事業環境整備に向け、民間事業者が負う財務・会計面でのリスクを合理的な範囲とする措置として、差額決済契約(CfD)について説明した。CfDとは、事業者と政策当局の交渉により、廃炉や使用済み燃料の処分費用も含めた原子力のコスト回収のために必要な価額「基準価格」を決定し、市場価格との差額を全需要家から回収、事業者に対し補てんすることにより損益の平準化を目指す制度だ。

これに対し、委員からは、英国でCfD制度整備が進められている背景には、原子力発電の新規建設があることから、日本での導入に際しては疑問の声も上がった。

また、同日会合では、原子力小委員会の下に、「自主的安全性向上・技術・人材ワーキンググループ」を設置し、原子力安全技術・人材に関するロードマップ作成に向け議論していくことが了承された。