米規制委、放射性廃棄物のパッケージングと輸送の修正最終規則 承認
米原子力規制委員会(NRC)は4月15日、放射性廃棄物のパッケージングと輸送に関する要件を修正する最終規則案を承認した。同規則の修正提案は2013年5月に公表し、パブリック・コメントに付していたもの。現行の規則は、国際原子力機関(IAEA)の輸送基準に部分的に基づいて策定されたが、IAEAでは最新の知見や経験を反映して定期的に同基準を改定している。このため、今回の修正はIAEAの2009年基準との整合性を改善するとともに、極低濃度に濃縮されたウランが不用意に核分裂反応を起こすことがないよう、除外される核分裂性物質の分類を改定する内容となっている。
同最終規則はまた、関連する品質保証プログラムの要件を変更しており、NRCによるプログラム承認の期間を延長するとともに、一層の柔軟性を持たせるとした。品質保証とは使用するシステムや機器が十分に機能することを保証するのに必要な手続きとアクションのことで、これらの要件変更により、NRCの監視活動が一層効率化されるほか、NRCはこれまでどおり、輸送事故のリスク軽減に集中することが出来る。
なお、米国では運輸省(DOT)が放射性物質輸送に関する規制責任をNRCと分担。米国内での有害物質輸送の規制、およびIAEAとの関連交流における主要連邦機関となっていることから、NRCは今回、DOT規制との両立性も考慮して要件修正したとしている。