エネルギーミックス骨子示される、原子力20~22%など

2015年4月30日

 総合資源エネルギー調査会の委員会は4月28日、2030年の長期エネルギー需給構造の見通しに関する骨子を示し議論した。新たなエネルギー基本計画を踏まえ、エネルギーミックスの具体化に向け1月より検討を行ってきたもの。
 このうち、電源構成では、まず、電力需要について、前回の委員会で示された通り徹底した省エネ推進のもとで9,808億kWhと見込んだ上、再生可能エネルギーの最大限導入により、エネルギー基本計画でうたう「原発依存度の低減」を大きく促すとしている。電源別の比率は、再生可能エネルギー22~24%、原子力20~22%、LNG27%程度、石炭26%程度、石油3%程度で、ベースロード電源(地熱、水力、原子力、石炭)比率は56%程度となる。一次エネルギー供給では震災後6%にまで低下した自給率が24.3%程度に改善するほか、エネルギー起源CO2排出量も2013年比21.9%減となるものとしている。また、委員会では、前日に取りまとめられた発電コストの検証について、関連のワーキンググループより報告があった。
 今後のエネルギーミックスの成案取りまとめに向けて、委員長の坂根正弘氏(小松製作所相談役)は、「原資は再エネと省エネしかない」と再度強調した上で、「S+3E」のバランス感に立って意見を述べるよう委員らに訴えかけた。