事業者が控訴する方針 スイス原発の運転期間制限裁定で

2012年3月22日

スイスのミューレベルク原子力発電所(BWR、39万kW)を操業するBKW社は14日、同発電所の運転期間を2013年6月28日までとした連邦行政裁判所(FAC)の裁定を不服とし、ローザンヌの連邦裁判所に控訴する方針を明らかにした。

同発電所の「炉心シュラウドにひびがある」として巨大地震発生時の冷却能力を疑問視する反対派住民の提訴を受け、FACは今月1日、運開後50年目の2022年までとされていた同発電所の運転期限を最大で13年の半ばまでに制限する判断を下したほか、BKW社に対しては、同発電所の長期的な運転に関する包括的な保守点検コンセプトを新たな運転認可延長申請書とともに環境運輸エネルギー通信省(DETEC)に提出するよう指示していた。

これに対してBKW社は、同社がすでに昨年から同発電所の運転継続に向けた包括的な改修・保守点検コンセプト作成に取りかかっており、昨年8月の段階で最初の改修計画案をスイス連邦原子力安全検査局(ENSI)に提出していた事実に言及。今年の夏までには1つのコンセプトにまとめて再提出する予定だとしている。FACの裁定に伴い、同社は今後、上訴が連邦裁判所で審理されている間、同コンセプトを暫定的にDETECに提出する。また、同発電所が1000年に1回という巨大地震とそれに伴う冷却設備の故障にも耐えうる証拠を今月末までに提示する方針である。

<後略>

ミューレベルク原発は昨年5月、アーレ川以外に冷却水の代替供給源がない点をENSIから指摘されていた

事業者が控訴する方針 スイス原発の運転期間制限裁定で