「2018年度第9回原産会員フォーラム(講演会)」を開催(概要報告)

2019年3月29日

当協会は3月初めに以下のとおり「2018年度第9回原産会員フォーラム(講演会)」を開催しました。

<東京会場> 日 時:3月5日(火)
       場 所:ホテル ルポール麹町(東京都千代田区)
       参加者:84名
<大阪会場> 日 時:3月11日(月)
       場 所:大阪科学技術館・大阪科学技術センター(大阪市西区)
       参加者:66名
       ※関西原子力懇談会との共催
       なお、大阪での開催は原産会員フォーラム初の試みです。

今回は、「原子力産業界が目指すべきコミュニケーションのあり方~従来の課題を踏まえて~」をテーマに、お二人からご講演をいただきました。
最初に、国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 次世代放射光施設整備開発センター 総括参事の鈴木國弘様より、「目指すべきコミュニケーションのあり方-信頼関係を得るための理解活動とは?-」と題して、大型研究施設の設置にあたり、地元の皆さまに対する理解活動に取り組んでこられたご経験を踏まえ、次のようなお話をいただきました。

〇「伝える」と「伝わる」は違う。
〇相手に伝わるようにするため心がけることは、次のとおり。

・「相手が知りたいことは何か」に留意する
・身近なものに例える
・平易な言葉を使う
・伝えたい情報を欲張らない

〇伝えるために大切なのは、相手に対するリスペクトと愛情。わかりやすく伝えることは恋愛と同じ!?(信頼されなければ「Yes」と言ってもらえない!)

続いて、科学ジャーナリストの松永和紀様より、「リスクコミュニケーションの模索~『食の安全』の事例から見えてくること~」と題して、次のようなお話をいただきました。

〇「食の安全」の分野では、科学的な内容について理解を得ようとする場合、断片的な科学的事象を示すのではなく、歴史的な経緯を踏まえたストーリーとして理解を促す必要がある。
〇ただ、そうは言っても、心情・感情といったものはままならない(リスクゼロを求めるのは当然の人の心情)。また、人の思考には各種のバイアスが介入する。
〇科学リテラシーの基盤づくりとしては、適切な情報の量、質、タイミングをコントロールして信頼を確保することが重要だが、それでもなかなか安心にはつながらないのが当たり前、というのが現状である。

 

  

お問い合わせ先:地域交流部 TEL:03-6256-9314(直通)