IAEA「2050年までの世界のエネルギー・電力・原子力発電予測(2021年9月)」関連データをとりまとめました

2021年9月30日

国際原子力機関(IAEA)は9月16日、世界の原子力発電の中長期的な傾向を分析した最新報告書「2050年までの世界のエネルギー・電力・原子力発電予測」(第41版)を公表しました(9月21日付原子力産業新聞にて既報)。

今回の2021年予測について、IAEAは、気候変動問題に対する認識の高まりや発電による排出量を削減するうえでの原子力発電の重要性等を反映し、高予測(低予測よりも野心的だが、妥当かつ技術的に実現可能。各国の気候変動政策も考慮したシナリオ)では、2050年の世界の原子力発電容量は2020年の現状規模(3億9,300万kW)から7億9,200万kWに倍増すると予測、2011年の福島第一原子力発電所事故以降、初めて前年版から数値を上方修正しました。一方、低予測(現在の市場や技術、資源動向が継続すると想定したシナリオ)では、ほぼ現状と同程度の3億9,400万kWになると予測しました。

今回の報告書発表でR.M.グロッシーIAEA事務局長は、原子力が低炭素エネルギーの生産において不可欠な役割を果たし続けることを示しているとし、2050年ネットゼロ達成には運転中にCO2を排出しない原子力発電が非常に重要であることの認識が高まっていることを示す明るい兆候だ、と述べています。

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以 上

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