第70回IAEA総会への参加と日本ブース展⽰ (2026.09.14~18)

2026年10月1日

原産協会は、2026年9⽉14⽇(⽉) 〜18⽇(⾦) の期間、オーストリア・ウィーン市のVienna International Centre(VIC)で開催された国際原⼦⼒機関(IAEA) の第70回総会にオブザーバーとして参加するとともに、政府および⺠間関係機関と連携協⼒のもとでの⽇本ブース展⽰をとりまとめ、わが国の原⼦⼒についてアピールを⾏いました。

今年もパネル展⽰と⼤型モニターでの動画放映を中⼼としたブースを展開しました。放射性医薬品の開発・製造・利用、核セキュリティや緊急被ばく医療分野における能力構築を目指した国際協力、フュージョンエネルギー社会実装への道筋、革新軽水炉やSMRなどの次世代革新炉開発について展示するとともに、福島第一原子力発電所廃炉のこれまでの歩みと最新状況を紹介しました。

ブースでは原子力関連情報発信のほか、前回に続き復興庁の協⼒を得て、福島県産の農産物や福島の民芸品を多数提供するなど、昨年以上に福島復興のピーアールにも⼒を⼊れました。

IAEA本部外観  
総会会場 ©IAEA image

開会の冒頭にスピーチしたIAEAのグロッシー事務局長は、IAEA創設から70年を迎えた今も、原子力安全、保障措置、がん治療支援、災害時の緊急支援などを通じ、各国がIAEAを通じて協力する姿を日々目の当たりにしていると述べ、IAEAの幅広い役割を強調しました。また、IAEAは発電のみならず、医療、農業、環境などの分野でも原子力科学技術へのアクセスを世界に広げ、新興加盟国では安全で信頼性の高い原子力発電の導入を支援し続けていると説明しました。

一般討論演説では、日本政府代表として小野田紀美科学技術政策担当大臣が登壇し、日本はIAEAとの協力を通じ、原子力の平和利用と核不拡散を推進する決意を表明しました。また、日本はエネルギー安全保障と脱炭素に貢献する原子力発電について、安全性を最優先に最大限活用するとしたうえで、今年7月に閣議決定された「日本成長戦略」の下、海外の原子力発電所建設プロジェクトへの日本企業参画の促進や次世代革新炉の開発・導入を進め、さらに、2030年代のフュージョンエネルギーの発電実証に向けて、IAEAとの連携を強化するとも述べました。

⽇本ブース全体概要

1. 参加機関

 ・公式参加(出資)機関 :内閣府、⽂部科学省、経済産業省、復興庁、⽇本原⼦⼒研究開発機構、量子科学技術研究開発機構、東京電⼒HD、

            ⽇本原⼦⼒産業協会、東芝、⽇⽴ GEベルノバニュークリアエナジー、三菱重⼯業

 ・部分参加機関 :外務省、国際廃炉研究開発機構(IRID)

2. 基本テーマ

 「Clean Energy, Innovation, Responsibility」

今回の⽇本ブースは、パネル展示内容を「Health, People, Fusion, and Reactors」にカテゴリー分けして配置し、放射性医薬品の開発・製造・利用、核セキュリティや緊急被ばく医療分野における能力構築を目指した国際協力、フュージョンエネルギー社会実装への道筋、革新軽水炉やSMRなどの次世代革新炉開発について展示するとともに、福島第一原子力発電所廃炉のこれまでの歩みと最新状況を紹介しました。来訪者にこれら展示内容をよく知ってもらうためのクイズイベントも実施しました。

ブースではこうした原子力関連情報発信のほか、前回に続き復興庁の協⼒を得て、福島県に所縁のある物品を多数提供しました。福島県産米で作ったおにぎりの試食サービスや、あかべこ等の民芸品をカプセルトイの景品として提供したほか、クイズ参加者への賞品とするなど、昨年以上に福島復興のピーアールにも⼒を⼊れました。

3. ブース展⽰内容

① パネル展⽰

【日立GEベルノバ】BWX-300およびHI-ABWR【三菱重工】次世代革新炉【東芝】次世代BWR iBR

  スタンドバナー

② 動画放映
 ・各機関からの原⼦⼒イノベーション関連映像
 ・福島第⼀原⼦⼒発電所および福島復興関連映像

③ 特設ウェブサイト

今年も「Green Exhibition」促進のため、紙資料の配布は必要最低限とし、詳細に⽇本ブース内容情報をダウンロードできる特設ウェブサイト(https://www.jaif.or.jp/IAEA2026/)を開設しました。現地で来訪者に案内用のビジネスカードを配布してサイトへのアクセスと内容の閲覧を促進しました。

4. ブース対応

① 来訪者
ブース位置が人通りの多い場所だったことや福島物産の宣伝・イベントの相乗効果もあり、5⽇間を通しての来訪者は延べ1,350名を数え、昨年780名の1.7倍と大幅に増加しました。来訪者は、小野田科学技術政策担当大臣のほか、日本政府代表団関係者、日本の産業界関係者や専門家、主要原子力発電国や新規導入国、その他開発途上国の各国代表団、IAEA職員・コンサルタント・専門家等でした。

② オープニングセレモニー
オープニングセレモニーには日本政府代表の小野田紀美科学技術政策担当大臣が出席し、挨拶の中で日本政府がエネルギー安全保障と脱炭素に寄与する原子力の最大限の活用を方針としていることをあらためて強調するとともに、ブース展示については有益で魅力的な内容を備えているとアピールしました。 福島復興をピーアールする観点から日本ブース展示に参加している復興庁からは福島県の日本酒4種類のほか県産米を使って作られたおにぎり、あかべこなど民芸品が提供され、当協会の増井理事長による乾杯でも福島県産の日本酒が用いられブース来訪者に振舞われました。

③ グロッシーIAEA事務局長来訪
展示2日目には、グロッシーIAEA事務局長が初めて日本ブースに来訪しました。同局長は挨拶の中で、IAEAの協力イニシアチブに対するこれまでの日本の貢献を評価し、日本と加盟国の強い連帯の表れであると述べるとともに、福島の復興に心を寄せブースで提供されている福島県産食品を試食するよう来訪者に勧めていただくなど、日本側関係者にとっても貴重な機会となりました。

日本ブース全体
参加機関による展示物の一例
福島第一の廃炉の取り組みを紹介
来場者への案内の様子
ブース来訪者は福島関連物産にも高い関心
アンケート回答でガチャガチャに参加.
オープニングセレモニーでの小野田大臣と
増井原産理事長
多くの人がオープニングセレモニーに来訪  

グロッシー事務局長が初めて日本ブースに来訪

IAEAグロッシー事務局長との会談
当協会はグロッシー事務局⻑と会談を行いました。事務局長からは日本の原子力全般の進捗を評価することや日本展示ブース訪問を楽しみにしているとの発言があり、当協会からはIAEAとの協⼒関係を引き続き重視していくことを伝えました。

©IAEA Images

以上

お問い合わせ先:国際部 TEL:03-6256-9313(直通)