米国における小型モジュール炉の導入計画(4つの事例)-原子力イノベーションアライアンス資料から-

2021年11月16日

現在、世界的に小型モジュール炉(SMR、マイクロ原子炉も含む)の開発が話題になっています。米国でもニュースケール・パワー社のSMRが原子力規制委員会(NRC)の標準設計承認(SDA)を受けたことやテネシー峡谷開発公社(TVA)がクリンチリバーサイトについて、SMR建設の事前サイト許可(ESP)をNRCから取得したこと、そのほかオクロ社が自身の開発したマイクロ原子炉「オーロラ」の建設・運転一括認可(COL)をNRCに申請したことなど、色々なニュースが飛び込んできます。

こうした動きの中で、米国の民間シンクタンク「原子力イノベーションアライアンス(Nuclear Innovation Alliance, NIA)」が2021年10月4日、主に地元(特に州)や利害関係者(潜在的投資者)向けに、SMR開発への理解を深め、関心を引き起こすための概要説明書(ブリーフ)を発表しました(英文名は“Advanced Reactors for State Policymakers, In Brief”)。

同ブリーフ(A4版16頁の冊子)は、SMRを先進型原子炉と表現し、州や連邦政策と先進型原子炉の関係、ケーススタディとして先進型原子炉導入計画の4つの事例、先進型原子炉の安全性、経済性、廃棄物、柔軟性と給電可能性、開発のタイミングなどの話題性のあるテーマについて、説明しています。

4つの導入計画の事例は、次のとおりです。

・ワイオミング州の地域社会に先進型原子炉で電力供給

・ユタ州公営電力共同事業体(UAMPS)の計画

・ワシントン州における最初のイニシアチブ(エナジー・ノースウエスト社の計画)

・プエルトリコの原子力発電計画

これらは、あくまでも米国における開発状況の一端ですが、SMRと地元(自治体、州、電力会社など)との関係(気候変動対策や電力供給だけでなく、雇用や地元経済・生活、受容状況等)についても簡潔に触れられており、米国でのSMR導入状況について理解を深めるのに役立つと思われますので、紹介されている4つの導入計画のほぼ全文(仮訳、一部加筆しています)をご紹介します。

概要紹介はこちらからご覧いただけます。

以 上

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