量子科学技術研究開発機構関西光科学研究所および大阪医科薬科大学関西BNCT共同医療センターの見学会を開催(報告)

2023年3月20日

量子放射線利用普及連絡協議会では、2月9日(木)と10日(金)に第36回会合として、量子科学技術研究機構の関西光科学研究所および大阪医科薬科大学の関西BNCT共同医療センターの見学会を開催しました。

9日は関西光科学研究所(以下、関西研)を訪問し、光量子科学研究部の神門正城次長による「高強度レーザーによる放射線の発生と利用」についての講義を聴講しました。高強度とは、電磁場における集光強度の事で、関西研にある高い集光性能を持つレーザー装置の紹介や、プラズマ加速についての説明、技術の社会実装への展望などについてのお話を伺いました。講義の後は、実験棟に移動して、見学窓から実際の照射実験室内部を見学しました。

また、研究所敷地内には、光の基本的な性質から最先端の光の利用技術まで、楽しみながら学ぶことができる「きっづ光科学館ふぉとん」があり、来場者が体験参加できる光の歴史や科学技術に関する展示を見学した他、全天周映像ホールでプラネタリウムを鑑賞しました。

10日は関西BNCT共同医療センターを訪問し、秋田和彦技師長よりホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に関する概況をご説明いただいた後、サイクロトロン室およびBNCT治療室を見学しました。その後は小野公二所長による「ホウ素中性子捕捉療法の現状と今後の展望」の講義により理解を深めました。

今回の見学会は協議会メンバー、関係機関の方々にご参加いただき、「なかなか見ることのできない装置を見学でき、貴重な体験ができた」「放射線が役立っている現場を実際に目にすることができた」と大変好評でした。

原産協会では、今後も放射線利用の理解促進に繋がる情報を提供してまいります。

●量子放射線利用普及連絡協議会とは 

放射線利用について関係者が問題意識、情報を共有し、協力、協働してそれぞれが戦略的に事業に取組み、より効果的に普及活動を展開させることを目的に2006年に設置されました。構成員は、原子力・放射線関連の各地域組織、研究機関、教育関係者、放射線照射企業等です。

お問い合わせ先:人材育成部 TEL:03-6256-9315(直通)