Life Cycle Assessment of Electricity Generation Options(発電オプションのライフサイクル評価)原子力発電に関するポイント紹介

2021年12月20日

国連経済社会理事会の欧州経済委員会(UNECE)は2021年10月29日、報告書「発電オプションのライフサイクル評価(Life Cycle Assessment of Electricity Generation Options)」を発表しました。主な発電オプション(石炭、天然ガス、水力、原子力、集光型太陽熱(CSP)、太陽光(PV)、風力)のライフサイクルにおける環境影響を評価しています。また地域による変動についても考慮しています。主な指標は、気候変動、淡水の富栄養化、電離放射線、人体への毒性、土地の占有などです。報告書は、原子力発電は他電源よりもライフサイクル全体を通じてCO2の排出量が最も少ないと結論しています。

国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、最も野心的な気候変動緩和シナリオでは,経済の大部分が電化される必要があるとしていますが、本報告書は温室効果ガスの排出量を削減する一方で、気候以外の環境影響を増加させることを回避するためには、現在と将来の発電による潜在的な影響の規模を完全に把握する必要がある、としています。

そのうえですべての発電技術は例外なく、そのライフサイクルにおいて環境負荷を発生させるとし、これらの影響は、設置場所やその他の設計上の選択によって大きく異なる可能性があると指摘。適切なエネルギー政策は、ライフサイクル評価に基づき、すべての発電技術とエネルギーシステム全体を支えるインフラの環境影響を考慮する必要があると指摘しています。詳細については、報告書本体をご参照下さい。

紹介資料はこちらからご覧いただけます。

以 上

お問い合わせ先:情報・コミュニケーション部 TEL:03-6256-9312(直通)