EU持続可能投資タクソノミー委任法令案に対するパブリックコメントの提出

2020年12月18日
一般社団法人日本原子力産業協会

日本原子力産業協会は、EU持続可能投資タクソノミー委任法令案に対するパブリックコメントを提出しました。 

 2020年6月、EUは持続可能な活動への投資基準となるタクソノミー規則(EUタクソノミー)を法制化し、2021年12月末からの適用開始に向け、持続可能であるとみなされるための技術的なスクリーニング基準を規定する委任法令(Delegated Act:DA)案を策定しています。
 EUタクソノミーでは、原子力発電は低炭素技術であり気候変動の緩和に貢献していると認識されてはいるものの、放射性廃棄物などの問題のためにDNSH(Do No Significant Harm:重大な危害を及ぼさない)の観点から更なる調査が必要であるとし、現時点では適格とみなされていません。現在、EU共同研究センター(JRC)が更なる調査・分析を行っており、2021年半ばに最終報告書が出される予定です。
 このような状況にもかかわらず、2020年11月20日、「気候変動緩和」と「気候変動適応」に関する委任法令案が出され、1か月間のパブリックコンサルテーション(公開の意見聴取)が開始されましたが、原子力発電については「現在分析中でありその結果については欧州委員会が報告する予定である」とされ、今回の案には含まれていません。
 今後、2020年末までに最終的な法令案が出され、その後4か月間で欧州理事会が「承認」もしくは「拒否」を決定する予定です。しかし、この決定はJRCによる原子力の持続可能性に関する分析の最終報告書が出される前に行われ、分析結果は委任法令に反映されないこととなります。
 EUタクソノミーは、様々な国際的な持続可能投資基準に影響を与えることが予測されます。当協会は、委任法令は原子力発電の科学に基づく確固とした評価の後に決定されるべきと考え、以下のパブリックコメントを提出しました。なお、WNA(世界原子力協会)やFORATOM(欧州原子力産業協会)などもそれぞれ意見を提出しています。

 

内容

 この委任法令(DA)案の目的は、「経済活動が気候変動の緩和又は適応に実質的に寄与していると認定される条件を決定するための技術的な選別の基準」を設定することであるが、すべてのエネルギー源が透明性のある技術中立的な技術基準に照らして選別され、同じ評価プロセスに従うことを確保すべきである。したがって、委任法令案の決定は、原子力発電について科学に基づく確固とした評価の後になされることを望む。

 

パブリックコメント本文

JAIFパブリックコメント(EUのウェブサイト)
Feedback from: Japan Atomic Industrial Forum (europa.eu)

JAIFパブリックコメント(和訳)
EU持続可能投資タクソノミー委任法令案に対するパブリックコメント

 

(参考)