姫路第二火力全停止に伴い、今夏電力需給見通しを見直し
資源エネルギー庁は6月10日、関西電力姫路第二火力発電所の蒸気タービン不具合による全1~6号機(コンバインドサイクル、各48.65万kW)の応急対策工事に伴い、今夏の電力需給見通しの見直しを行った。各社とも原子力発電所は稼働しない前提となっているところ、他電力からの融通量の増加や、自家発からの電力購入量の積み増しなどにより、引き続き全国で安定供給に必要な予備率3%以上を確保できる見通し。
姫路第二火力3、5号機では5、6月にかけて、蒸気タービン動翼の一部に折損が確認されたため、関西電力は8月上旬にかけて、型式が同じ全1~6号機について、トラブル未然防止のため、圧力プレートと呼ばれる鋼製の板を動翼に代わって取り付ける応急対策工事を行うこととした。これにより、姫路第二火力発電所の供給力は最も影響の大きい7月で94万kW程度低下してしまう。
昨夏も原子力発電所が全基停止していたが、電源開発の松浦火力2号機(石炭、100万kW)で2014年3月に発生した低圧タービンロータ落下事故が発生し電力需給への不安材料となった。