農研機構、耕うん方法による草地除染効果を検証

2015年6月29日

 農業・食品産業技術総合研究機構は6月26日、牧草地の除染のために行う耕うんで、より深くまで、より砕土率(土の細かさ)を高く行うことで牧草中の放射性セシウム濃度の低減に効果が高いことを明らかにしたと発表した。
 放射性セシウム濃度が高い牧草が生産される草地に対しては、耕うんして種を播き直す「草地更新」が行われるが、このほど農研機構では、耕深や砕土率の異なる数種類の作業機を用い「草地更新」を実施したところ、耕深がおよそ13センチメートルの深さまでについては、耕深が深いほど、砕土率が高いほど、牧草の放射性セシウム濃度を低減できることなどが明らかとなった。耕うんの「丁寧さ」が具体的に示されることにより、農業機械の設定を適切に行い、効率的な草地除染が進むことが期待される。