2015年度除染・減容等技術実証事業対象技術9件を選定

2015年7月1日

 環境省は6月30日、2015年度除染・減容等技術実証事業の対象技術として9件の技術を選定したと発表した。有識者により構成される委員会が、応募総数37件の提案を審査して決定した。
 除去土壌等の減容・再生利用等技術には、鹿島建設の「高含水・高粘性の農地除去土壌に含まれる草木類の選別除去を可能にする土質改良とふるい分けによる減容化と農地再生利用促進システムの実証・検証」などが選ばれた。同社を代表とする共同企業体は、福島県富岡町で道路や住宅の除染実績があるほか、同町内に除染工事情報案内所「とみおかほっとステーション」を2014年8月に開設し、工事概要や手順などを紹介するパネルを展示するなど、地域住民らの理解を進めながら除染作業に取り組んでいる。
 除去土壌等の運搬や中間貯蔵等関連技術には、日立パワーソリューションズの「バックホウ型放射線計測装置を用いての土のう袋計測の安全性(被ばく低減・作業安全)、省力化の比較検証」、大林組の「除去土壌等の輸送時における可搬型放射能濃度測定技術及び埋立時における粉塵等発生抑制技術」が選定された。また、放射性物質に汚染された廃棄物の処理技術には、三菱マテリアルの「放射性セシウムで汚染した金属廃棄物の溶融除染による除染・減容・資材化技術」などが採択された。
 今後8月から12月にかけて実証試験を実施し、2016年1月に評価結果を取りまとめる。