福島第一3号機、使用済み燃料プールから燃料交換機が撤去

燃料交換機吊上 東京電力の福島第一原子力発電所3号機で2日、使用済み燃料プール内の最大のがれきとなる燃料交換機の撤去が行われた。午前11時55分につり上げ作業を開始、午後1時18分につり降ろし作業が無事終了した。今回の作業に当たっては、プール内部の状況調査、専用のつり具作成、モックアップ試験実施など、様々なリスク対策に備えたほか、地元への説明を行った上、当日は万全を期して、他のすべての作業が中断された。同社では、燃料交換機の撤去により、今後の燃料取り出しに向けて大きく進展したとしている。
 3号機使用済み燃料プールでは2014年8月末、がれき撤去作業中、燃料交換機操作卓がプール内に落下するトラブルが発生しており、プール内の養生板敷設や、専用つり具の検討など、がれき撤去再開に向け準備が進められてきた。
 撤去された燃料交換機本体は、南西エリアで飛散防止剤を散布し、運搬可能なサイズに細断の上、高線量がれき置場と低線量がれき置場に仮置きされる。
 6月に改定された中長期ロードマップでは、2017年度内の3号機燃料取り出し開始が目標となっている。