川内1号機が発電再開、およそ2年ぶりに原子力発電が復活

2015年8月17日

 九州電力の川内原子力発電所1号機が8月14日9時に発電を再開した。国内で原子力発電が復活するのは、福島第一原子力発電所事故後、唯一再稼働した関西電力大飯3、4号機が2013年9月に停止して以来、およそ2年ぶりのこと。
 川内1号機は、同2号機と合せて、2013年7月の新規制基準施行とともに、適合性を確認する審査が原子力規制委員会に申請された。規制委による審査は、2014年3月以降、他プラントに優先して進められ、同7月に「審査書案」を取りまとめ、同9月に原子炉設置変更許可に至った後、1号機が先んじて2015年3月に使用前検査開始、8月11日に原子炉起動、そしてこのほど新規制基準をクリアして発電を再開した初のプラントとなった。同機は2011年5月に定期検査入りに伴い停止して以来、4年3か月ぶりの発電再開となるが、今後徐々に出力を上昇させながら調整運転を行い、9月上旬には通常運転に復帰する見込みだ。九州電力の発表によると、発電機出力は14日に30%まで上昇、16日に50%に上昇し、17日10時現在で50%保持中となっている。
 川内1号機の発電再開を受けて、宮沢洋一経済産業相は、「バランスのとれた電源構成の構築と電力の一層の安定供給の観点から重要な一歩」との認識を示した上で、引き続き、九州電力には安全確保を最優先とした対応が、規制委員会には厳格な検査が進められるよう期待するとの談話を発表した。