CTBT発効促進会議 議長の岸田外相が3つの促進を提案

2015年10月1日

CTBTconference

  CTBT発効促進会議ⓒ外務省

 第9回包括的核実験禁止条約(CTBT)発効促進会議が9月29日、ニューヨークの国連本部で開催された。岸田文雄外相とイドリソフ・カザフスタン外相が共同議長を務め、潘基文国連事務総長、L.ゼルボ包括的核実験禁止条約機関準備委員会(CTBTO)事務局長、F.モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表、J.ビショップ豪州外相、F=W.シュタンマイヤー独外相など約20か国の外相を含む各国政府代表等が出席した。
 岸田外相は共同議長としてのステートメントで、今後2年間の「3つの促進」として(1)発効要件国を中心に未署名・未批准国への政治的働きかけ(2)核実験検知のための国際監視制度の構築(3)核兵器使用の惨禍を市民社会に一層広めていくこと――を提案した。
 参加国の総意として採択された最終宣言では、未署名国・未批准国に対する早期署名・批准の呼びかけ、核実験モラトリアムの維持、CTBT早期発効を支援する賢人グループの役割の認識等が盛り込まれた。
 CTBTは現在、183か国が署名し164か国が批准しているが、発効するためには特定の44か国すべての批准が必要とされており、米国、中国、エジプト、イスラエル、イランは署名済だが未批准、インド、パキスタン、北朝鮮は未署名かつ未批准となっている。