林経産相、記者団のインタビューに応える

2015年10月14日

HAYASHIsmall 第3次安倍改造内閣発足に伴い入閣した林幹雄経済産業大臣(=写真)はこのほど、記者団のインタビューに応じた。
 安定的なエネルギー環境基盤の確立に向け、現在進められているエネルギー分野のシステム改革について、林大臣は「電力市場とガス市場、また、地域ごとに分かれていた市場の垣根を撤廃し一体的な市場を作る。エネルギー企業同志の競争、地域を越えた競争、さらに異分野の新規参入などにより、エネルギーの安定供給につながる」ことを期待した。
 また、安全性が確認された原子力発電所を再稼働するという政府の方針の一方で、原子力規制委員会による審査が進まぬ状況に関し「審査に予断を与えるコメントは控えたい」とした上で、今夏取りまとめられた長期エネルギー需給見通しについて、運転期間の延長や稼働率の向上にも期待し、「(2030年度の総発電電力量に占める原子力の割合)20~22%は達成可能と考える」と明言。
 国内エネルギー供給網の維持・強化に関し、SS(サービスステーション)過疎地対策の重要性について、千葉選出衆議院議員の林大臣は「銚子の事務所の隣がガソリンスタンドだが、この夏に閉鎖し現実に身に染みている」と述べる。
 また、日本の製造業について、「円高、法人税など、厳しい事業環境の中で競争力を失った」ものの、アベノミクスによる最近の国内投資の動きをとらえ、「今こそ世界で勝ち抜く製造業復活に向けて取り組むチャンスだ」と強調し、設備、人材、イノベーションなど、未来への投資を拡大し、「国際競争力を一層向上させていきたい」と意気込んでいる。