基本的考え方ヒア 桑原氏「信頼に足る議論にはプロセスが重要」

2015年12月10日

KuwaharaDSCF5322 原子力委員会は12月9日、「柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会」の桑原保芳会長から原子力利用の「基本的考え方」についてヒアリングを行った。
 桑原会長は、原子力発電所立地地域住民の視点から、透明性と信頼について説明した。2003年5月に発足した柏崎刈羽原子力発電所の透明性を確保する地域の会は、会が認める団体・地域の推薦を受けた柏崎市および刈羽村在住の25名以内の委員で構成され、任期は2年。県、市、村、国、事業者はオブザーバーまたは説明者として出席する。発足当初は賛成派と反対派の間で激しい対立もあったが、「発電所そのものの賛否は問わない」「権限は持たない」「原則公開」を理念として、月1回の定例会に加え、意見書および要望書の提出、全戸に配布する情報誌「視点」の発行、原子力発電所の視察などを行ってきた。賛成・反対・中間の顔を合わせ地域とオブザーバーが情報を共有し、互いの立場を尊重しながら冷静で客観的な議論を重ねてきた。
これまでの同地域の会の活動を通じ、信頼に足る議論は先に結論があってはならずプロセスが重要であること、情報は出し手がコントロールすべきでなく受け手が選択するもので透明性を確保すること、互いに歩み寄る姿勢が大切であり賛成・反対の二極化からは何も生まれないこと――を今後のコミュニケーションのために伝えたいと述べた。
 中西友子委員からの近年提言が減ってきているのは全員一致が難しくなっているのかとの指摘に対しては、福島第一原子力発電所事故以降に原子力発電所に対する賛否の対立がぶり返している実状を説明した。岡芳明委員長が新潟県や新潟県知事と「地域の会」との関係について尋ねたところ、県の原子力発電所の安全管理に関する技術委員会には10月にも説明に来てもらったが、県知事との対談は要望しているもののなかなか実現しないと述べた。