美浜1、2号機と敦賀1号機の廃止措置計画が規制委に認可申請

2016年2月15日

 2015年4月に運転を終了した関西電力の美浜1、2号機と日本原子力発電の敦賀1号機の廃止措置計画が2月12日、各社より原子力規制委員会に認可申請された。廃止措置の全工程は、美浜1、2号機が2045年度まで、敦賀1号機が2039年度までとなっている。同時期に運転を終了した5基の原子力発電プラントのうち、九州電力玄海1号機では既に2015年12月、廃止措置計画が規制委員会に認可申請されており、今回の3基についても同様に、法令に定める基準への適合性確認に係る審査が同委にて進められることとなる。
 美浜1、2号機では、廃止措置の全工程が、(1)解体準備期間、(2)原子炉周辺設備解体撤去期間、(3)原子炉領域解体撤去期間、(4)建屋等解体撤去期間――の4段階に区分されており、その中で、新燃料は2021年度までの第1段階、使用済み燃料は2035年度までの第2段階が終了するまでにそれぞれ搬出することとしている。関西電力では、両機の廃止措置を安全かつ着実に推進するため2015年6月に、技術開発の推進、他事業者との連携など、関連業務を統括する廃止措置技術センターを原子力事業本部に設置した。
 一方、敦賀1号機では、廃止措置の全工程が、(1)原子炉本体等解体撤去準備期間、(2)原子炉本体等解体期間、(3)建屋等解体撤去期間――の3段階に区分されており、新燃料、使用済み燃料ともに2024年度までの第1段階の期間中、それぞれ燃料加工メーカー、2号機に搬出することとしている。
 両発電所とも、放射性固体廃棄物を放射能レベルに応じて区分けし廃止措置終了までに廃棄施設に廃棄するほか、クリアランス物については、可能な限り再生利用することとしている。
 美浜1、2号機と敦賀1号機の廃炉を巡っては、今回の廃止措置計画の認可申請に先立つ2月10日、事業者と福井県他立地市町との間で、安全確保、環境保全、地域振興に係る協定が締結されている。