中部電力が2030年を見据えた経営ビジョン発表、4月からのカンパニー制導入を控え

2016年2月25日

 中部電力は2月23日、2030年に同社グループが目指す姿を示す経営ビジョンを発表した。経営ビジョンは、エネルギー安定供給の使命完遂とともに、電力・ガスシステム改革を始めとする事業環境変化の中にあっても、「新たな価値の創出」に挑戦し続けることで、期待を超えるサービスを先駆けて提供する理念から、「一歩先を行く総合エネルギー企業グループ」と銘打ち、4月より導入するカンパニー制のもとで行う発電、送配電、小売の各事業の目指す姿を描いている。
 新たな経営ビジョンでは、各事業分野ともに、最適なエネルギーミックスの追求と省エネの推進に努め、発電分野では、原子力発電所の継続的活用、世界最高水準の火力発電効率の実現、再生可能エネルギーの活用拡大、高効率なエネルギー事業の海外展開などを通じて、地球規模での低炭素社会実現に貢献するとしている。原子力については、「安全の確保と地域の信頼を最優先」を第一に掲げ、浜岡原子力発電所の新規制基準適合性審査の進捗に最善を尽くすほか、長期的には、最新の知見・技術を導入し運転期間の延長を検討するとともに、1、2号機廃止措置の計画的遂行、それらに伴う放射性廃棄物の処理・処分も着実に進めていくとしている。