高浜3号が通常運転復帰、4号も原子炉起動

2016年2月26日

 関西電力の高浜3号機が2月26日、原子力規制委員会による最終検査を終了し、2012年2月に停止して以来、4年ぶりに通常運転復帰となった。新規制基準をクリアしたプラントとしては、九州電力川内1、2号機に続いて3基目となる。
 同機は、4号機とともに原子力規制委員会による新規制基準適合性に係る審査が進められ、2015年2月に原子炉設置変更許可に至った後、地元了解を経て、2016年2月1日より調整運転に入っていた。
 また、4号機が2月26日17時に原子炉を起動した。29日にも調整運転に入り、3月下旬に規制委員会による最終試験を終え、2011年7月の停止以来、4年8か月ぶりに通常運転復帰となる見込みだ。3、4号機ともにMOX燃料装荷のプルサーマル運転となる。
 これを受けて、関西電力の八木誠社長は、立地地域からの理解・支援に対する謝意を述べた上で、「引き続き緊張感を持って細心の注意で運転・保全に万全を期し、高浜3号機の安全・安定運転に全力で取り組むとともに、高浜4号機についてもメーカーや協力会社と連携し、強化した監視体制のもと、安全を最優先に再稼働に向けた工程を慎重に進めていく」とのコメントを発表した。また、電気料金に関し、八木社長は、高浜4号機の本格運転再開を前提に、火力燃料費の削減分を還元すべく、5月からの値下げに向けて具体的手続きを開始する考えを述べた。同社では2015年5月、電気料金の再値上げに際し、生活や産業活動への負担を憂慮し、原子力発電所再稼働後に値下げするとしていた。