規制委有識者会合が志賀の敷地内破砕帯に「活動の可能性」との評価書、北陸電が反論コメント

2016年3月3日

 原子力規制委員会の有識者会合は3月3日、北陸電力志賀原子力発電所の敷地内破砕帯について、「活動の可能性を否定できない」とする評価書を取りまとめた。規制委の有識者会合は2015年7月に、同様の趣旨の評価書案を取りまとめており、その後11月に、他サイトの破砕帯評価に係る有識者がこれを精査する「ピア・レビュー」が行われたものの、結論は覆らなかった格好だ。現在、志賀2号機については、新規制基準への適合性審査が進められており、先に13項目の論点が示された敦賀原子力発電所2号機同様、今回の破砕帯に関する評価結果は「重要な知見の一つ」として以降の審査で参考とされるほか、事業者から追加調査等による新たな知見の提出があれば、これを含めて厳正に確認が行われることとなる。
 これを受け、北陸電力は、「到底納得できるものではない」、「適合性審査が早期に再開されることを切望する」とのコメントを発表した。
同社がこれまでに実施してきた追加調査による科学的データを総合的に検討すれば、「将来活動する可能性のある断層等ではない」ことは合理的であり、今回示された「今後の課題」に適切に対応し、さらに、データの拡充を行った上で、適合性審査の場において、同社による見解の妥当性について説明していくとしている。