日立造船、福島向けにしらす用放射性セシウム濃度非破壊検査装置を納入

2016年3月18日

 日立造船は3月16日、福島県の相馬市磯部地区水産物加工業協同組合向けに、しらす用放射性セシウム濃度非破壊検査装置を2台納入したと発表した。
 同社が納入した装置は、しらすを販売用ケースに入れた状態で、重量を積分方式で換算してトータルの放射性セシウム濃度を測定でき、6ケース同時に約30秒で検査が可能だ。
 食品用放射線検査装置分野で、日立造船は福島向けに、2012年度に米袋の放射線検査装置を35台、あんぽ柿用放射性セシウム濃度非破壊検査装置を17台納入しているほか、最近では、きのこ原木の放射性セシウム濃度を1時間当たり約100本測定できる非破壊検査装置2台を、南会津広葉樹利用生産組合に納入するなど、食の安全支援により被災地復興に貢献している。
 同社は、事業ドメインの一つに「社会インフラ整備と防災分野」を掲げ、2015年度からは「技術立社」の考え方を取り入れ、原点としている技術力の強化と独自性向上に努めており、今後もこれらの製品や技術開発を通じて、被災地域の復興支援や安全・安心な社会の実現に貢献していくとしている。