キヤノン 東芝メディカルシステムズを傘下に ヘルスケア事業に意欲

2016年3月18日

 キヤノンは3月17日、東芝メディカルシステムズの株式を東芝から取得してキヤノンの子会社化することを決定し、株式等譲渡契約書を同日締結したと発表した。取得価額は約6,655億円。
 キヤノンは、2016年からの新5カ年計画「グローバル優良企業グループ構想」で、ヘルスケア事業を次世代の柱の1つとして成長させたいとしており、今回の東芝との合意を受けて、医療機器分野への進出を加速するとしている。
 東芝メディカルシステムズは、コンピューター断層撮影装置(CT)システムをはじめ、X線診断システム、磁気共鳴画像装置(MRI)システム、超音波診断システム、核医学診断システムなどの幅広い製品を有し、最先端の医療画像ソリューションや個別化医療に向けた体外診断事業にも取り組んでいる。一方、キヤノンは独自のX線高速動画センサー技術をはじめとするイメージングデバイスやその要素技術、国家プロジェクト(ImPACT)に選ばれた光超音波トモグラフィー技術や医療用ロボットシステム技術、低侵襲技術などを有している。両社の生産技術力と研究開発力を生かすことで、今後グループとして革新的な新製品やサービスを提供していくことが期待される。