規制委、月内にも検査制度見直しで検討チーム始動

2016年5月12日

 原子力規制委員会は5月11日の定例会議で、原子力発電所等の検査制度見直しについて、月内にも、更田豊志委員を主担当に外部専門家を交えた検討チームを始動させることを決定した。半年程度を目途に見直しの方向性を取りまとめ、2017年2月頃関連法案の国会提出を目指す。
 検査制度の見直しに関しては、1月に来日したIAEAの総合規制評価サービス(IRRS)ミッションにより、改善を要する事項の一つとして、国際的な流れを背景に、検査官のフリーアクセス権限を規定すべきことなどが、4月の最終報告書で指摘された。規制委では、2019年頃のIRRSフォローアップミッション受入れを見込んでいる。
 検討チームに加わる外部専門家は、規制委員会の専門審査会委員を務める米岡優子氏(LRQAテクニカルオペレーションマネージャー)、新規制基準策定審議に関わった勝田忠広氏(明治大学法学部准教授)、旧原子力安全・保安院で「検査の在り方検討会」の座長を務めた関村直人氏(東京大学工学系研究科教授)、旧原子力安全委員会で「安全審査における専門性・中立性・透明性に関する懇談会」の座長を務めた高橋滋氏(一橋大学法学研究科教授)の4名。