福島大学 重点研究分野「foRプロジェクト」指定 難分析核種の迅速計測技術など
中井勝己福島大学学長は6月1日の定例記者会見で、2016年度の福島大学重点研究分野として「福島での課題解決」に結びつく研究を「foRプロジェクト」に指定したと発表した。震災や原発事故による深刻な地域課題の解決に向けた研究の加速を図ることを目的としている。
3か年度の「foR-Fプロジェクト」は、福島県の地域課題解決に必要な研究であるとともに、国策としても重要な研究など、特に地域・社会ニーズが高く将来的に大学の価値を高めることが見込まれる研究で、小山良太経済経営学類教授らの「放射性物質循環系の解明と食料生産の認証システムに関する研究」、高貝慶隆共生システム理工学類准教授の「福島第一原発の廃炉作業を加速・支援する難分析核種の迅速計測技術の開発」が対象研究となる。
単年度の「foR-Aプロジェクト」は、福島県の地域課題の解決に必要な研究を行うプロジェクトで、吉田樹経済経営学類准教授らの「『二層の対流』を創出する『小さな交通』のデザイン」、高橋隆行共生システム理工学類教授らの「共存型人支援ロボットの開発およびその関連技術の開発」、環境放射能研究所和田敏裕氏らの「大熊町をモデルとした生活圏の環境放射能モニタリング:原発周辺地域の復興に向けて」が対象研究となる。