九州電力、川内周辺のカルデラ火山に「変化なし」とのモニタリング評価

2016年6月22日

 九州電力は6月21日、川内原子力発電所周辺において、過去に極めて大規模な「破局的噴火」を発生させた5つのカルデラ火山を対象に実施した火山活動モニタリングについて、いずれも「活動状況に変化はない」とする2015年度評価結果を、原子力規制委員会報告した。また、合わせて、火山活動モニタリングにおける熊本地震の影響についても、同じく「活動状況に変化はない」などと評価した。川内1、2号機は現在、国内で唯一稼働している原子力発電所だが、同社では今後も、さらなる安全性・信頼性向上に資する火山活動モニタリングに継続して取り組み、原子力の安全確保に万全を期していくとしている。
 九州電力は、阿蘇カルデラ、加久藤・小林カルデラ、姶良カルデラ、阿多カルデラなど、5つのカルデラ火山を対象に、活動状況に変化がないことを継続的に確認することを目的として、火山活動のモニタリングを実施している。モニタリングに当たっては、既存の観測網による地殻変動および地震活動の観測データ、公的機関による発表情報などを収集・分析し、活動状況に変化がないことを定期的に確認することを基本とし、対象火山の状態に顕著な変化が生じた場合は、「破局的噴火」への発展性を評価することとしている。