日立GE 新たな原子力国際人材育成プログラム実施でマレーシアの2大学と合意
日立GEニュークリア・エナジーは8月4日、マレーシア国民大学(UKM)およびテナガ電力大学と新たな原子力人材育成プログラムを実施することで合意した。UKMはマレーシアの国立大学で同国が2007年に定めた5研究大学のうちの1つであり、UNITENはマレーシア最大の電力会社テナガ電力が運営する私立大学で、ともにセランゴール州に位置している。
今回の合意は、日立GEと東京工業大学が5年間にわたり実施してきた国際原子力人材育成寄附講座をベースとして新たな国際人材育成プログラムを実施するもの。同寄付講座は2011年4月から、東南アジアやリトアニアなどで年2回の原子力出張講義を実施しており、これまでの受講生総数は延べ2,000名に達している。今回のプログラム実施にあたっては、UKMとUNITENの双方と協力協定を持つ東工大とも連携し、マレーシアで原子力を専攻する学生や原子力関係機関の研究者および専門家などを対象として、原子力平和利用3原則の意義や重要性、安全に向けた取り組みなどの講義を行っていく。
本プログラムの第1回目では「原子力セミナーシリーズ第1期」として、UNITENで原子力を専攻する学生や原子力関係機関の研究者および専門家など約80名を対象に、日立GEの技術者と東工大の准教授による原子力平和利用3原則や核セキュリティなどに関するセミナーを9月20日に行う。
マレーシアは、近年の電力需要増にともないエネルギー源の多様化を図るため、原子力発電の導入に向けて基盤の確立を進めており、2021年までに2基の100万kW級原子力発電所の運転を開始するとしている。