「イノベーション・コースト構想」事業で35件が採択、地元企業と連携しロボット開発など
経済産業省と福島県は8月12日、浜通り地域の産業復興を促進する「イノベーション・コースト構想」の実現に向け、地元企業との連携による実用化開発などを支援する「地域復興実用化開発等促進事業費補助金」の第1次採択結果を発表した。福島第一原子力発電所の廃炉や被災地域の復興を円滑に進めていくため、ロボット技術を始め、エネルギーや農業など、多岐にわたる分野で研究開発を進めていく必要があるが、こうした課題解決に向けて開発された技術や人材が、地域の産業復興を支える新産業創出の原動力となるよう、浜通り15市町村の地元企業、それらと連携する全国の企業に対し、実用化開発の費用を支援するもの。経産省の2016年度予算として新規に69.7億円が計上されており、福島県が公募・審査を行い、採択事業を決定する。
今回の第1次公募(4~5月)では、ロボット、エネルギー、環境・リサイクル、農林水産業、環境回復・放射線、医学の6分野で計35件が採択された。そのうち、ロボット分野の連携事業では、医療・介護用ロボットの開発を行う福島県のアイザックと、ドローンの開発を行う千葉県の自律制御システム研究所が実施する「自動バッテリー交換システムの開発」などがある。
「地域復興実用化開発等促進事業費補助金」は8月12日より第2次公募が行われている(http://www.meti.go.jp/press/2016/08/20160812002/20160812002.html)。