福井県高浜・大飯地域 合同原子力防災訓練を実施

2016年8月18日

 内閣府、福井県、京都府、滋賀県、関西広域連合の合同原子力防災訓練が8月27日、福井県の高浜地域で実施される。約150機関からおよそ2,000名と福井県および京都府の住民が参加し、広域避難、屋内退避訓練、複合災害対応、関係機関初動対応の訓練を行う。訓練は、高浜発電所3号機が定格熱出力一定運転中に若狭湾沖で地震が発生し、原子炉が自動停止するとともに全交流電源が喪失した後、原子炉冷却材が漏えいするとともに非常用炉心冷却装置による注水不能で全面緊急事態となり、放射性物質が放出されてその影響が発電所周辺地域に及ぶという想定で実施される。
 同合同訓練に参加する関西電力は、原子力発電所で全交流電源喪失など複数号機同時発災事象を想定したシナリオ非提示型の事故制圧に係る訓練、さらには広域避難への要員派遣、関係機関との連携等、緊急時の総合的な訓練を実施する。高浜発電所原子力防災訓練での広域避難への要員派遣については、関西電力、北陸電力、中国電力、四国電力、九州電力の5社で8月5日に締結した相互協力協定による訓練を実施し、実効性を確認する。また、住民避難時の放射性物質付着の有無を確認する検査への要員・資機材の支援訓練、テレビ会議を活用した原子力部門トップ間の情報共有やプラント状況等を踏まえた支援要請の訓練も実施する。
 28日には同県大飯地域で、約100機関からおよそ1,000名の参加する合同原子力防災訓練が実施される。