規制委、仏PWRの蒸気発生器の強度疑義を受け調査を指示
原子力規制委員会は8月24日、フランスでPWRの蒸気発生器の機械的強度に関する疑義を指摘した報告があったのを受け、各電力会社が有する原子力プラントの機器について、製造方法・メーカーを調査するよう指示した。
フランス原子力安全局(ASN)は、フラマンビル3号機(建設中)の原子炉容器上蓋などの強度について疑義があったことから、フランス電力(EDF)に対し強度の証明を要求し、2016年6月、運転中のPWR58基のうちの18基で、フランスのクルゾ・フォルジュ社または日本鋳鍛鋼により製造された蒸気発生器で、機械的強度を低下させる炭素濃度の高い領域を含んだ鍛造鋼を用いた箇所がある可能性を指摘したEDFの報告を発表した。
これを受け、規制委員会では、同発表において品質管理問題が示唆されているとして、国内の原子力プラントを有する電力会社に対し、PWRについては、原子炉容器、蒸気発生器、加圧器、BWRについては、原子炉圧力容器を対象に製造方法・メーカーを調査し、9月2日までに報告するよう指示することとした。