九電玄海3号機が7年3か月ぶりに発電再開、世耕経産相「核燃料サイクル推進からも意義」
九州電力の玄海原子力発電所3号機(PWR、118万kW)は3月25日、7年3か月ぶりに発電を再開した。原子力規制委員会の新規制基準をクリアして再稼働するのは、5発電所7基目。同機の再開は、MOX燃料を使用したプルサーマル発電炉として、関西電力高浜3、4号機、四国電力伊方3号機に続き4基目、また、100万kW級プラントでは、16日に発電再開した関西電力大飯3号機に続いて2基目となる。
玄海3号機の再稼働に向けては、同4号機とともに、2013年7月に新規制基準の適合性審査が申請され、約3年半の審査期間を経て、2017年1月に原子炉設置変更許可に至った後、2017年4月に佐賀県知事より同意を得た。また、玄海原子力発電所を対象に同年9月、法令に基づく原子力総合防災訓練が実施されている。玄海3号機は4月下旬にも規制委員会による検査を完了し本格運転に復帰、4号機は5月中の原子炉起動が見込まれている。
世耕弘成経済産業相は、玄海3号機が原子炉を起動した3月23日の閣議後記者会見で、「九州エリアの供給力改善、核燃料サイクルの推進からも意義がある。九州電力には安全第一で進めて欲しい」としたほか、続く原子力発電プラントの再稼働に向けても、「スケジュールありきではなく、安全最優先」で進められるべきことを改めて強調した。