福島県知事がトリチウム水処理で丁寧な説明と慎重な議論を求める、来週の説明・公聴会に向け
福島県の内堀雅雄知事は、8月20日の記者会見で、福島第一原子力発電所の汚染水を処理した後に残るいわゆるトリチウム水の取扱いについて、「非常に重要」とした上で、国や東京電力では、科学的データを示し環境や風評へ及ぼす影響などを、国民に対し丁寧に説明し、慎重に議論されるべきと繰り返し強調した。
福島第一の汚染水を浄化処理する多核種除去設備では、トリチウムを取り除くことができないため、タンクに処理水が貯蔵されているが、タンクを設置する用地には限界があり、リスクの低減や今後の廃炉作業への影響から、トリチウム水の取扱いが喫緊の課題となっている。
トリチウム水の処理について風評被害などの社会的影響も含め検討する資源エネルギー庁の小委員会では、今後の対応に向けて、説明資料を取りまとめており、広く国民の意見を聴く説明・公聴会を8月末に開催することとし、会場、書面での意見表明者の募集が行われた。
説明・公聴会は、8月30日に福島県富岡町、31日午前に同郡山市、同午後に都内で開催され、いずれもインターネット中継で視聴することができる。