四国電力、伊方2号機の廃止措置計画を規制委に申請

2018年10月11日

廃止措置計画が認可申請された伊方2号機(中央)

 四国電力は10月10日、伊方発電所2号機(PWR、56.6万kW)の廃止措置計画を原子力規制委員会に認可申請し、合わせて愛媛県と伊方町に対し安全協定に基づく事前協議の申入れを行った。
 伊方2号機の廃止措置については、先行する1号機と同様に付着した放射性物質の調査および各設備の解体作業などを確実かつ安全に進めるため、全工程を4段階に区分し約40年かけて実施するとしている。同機に貯蔵されている燃料のうち、使用済み燃料316体については第1段階の解体工事準備期間中に、現在計画中の乾式貯蔵施設(2023年度運用開始予定)、3号機の使用済み燃料ピット、再処理工場に搬出する。新燃料102体については加工事業者の施設に搬出するとしている。
 2号機は、2012年1月の定期検査入り以降運転されておらず、2013年7月の新規制基準策定後、四国電力では、再稼働した場合の運転期間、出力規模などの諸要素を勘案した上で2018年3月に廃炉を決定した。
 原子力発電プラントの廃止措置計画については、福島第一原子力発電所事故後、2017年4月に、運転開始から40年を経過した高経年炉である九州電力玄海1号機、日本原子力発電敦賀1号機、関西電力美浜1、2号機、中国電力島根1号機の計5基が規制委員会より認可を得た。これに続き、伊方1号機が2017年6月に廃止措置計画認可を得ている。また、関西電力が2017年12月に廃炉を決定した大飯1、2号機では、再使用可能な燃料を同3、4号機で使用するための原子炉設置変更許可が9月に規制委員会より出されたところだ。
 伊方2号機の廃止措置計画について、愛媛県の中村時広知事は、県独自の原子力安全専門部会で着実に確認を行うとしたほか、廃炉を進めるに際し、四国電力には地域振興への配慮や、責任ある廃棄物処分の取組を求めたなどとコメントしている。