原子力国民会議全国大会始まる、立地地域の声を反映すべく議論
「原子力の安全と利用の促進」を掲げ、理解活動に取り組む原子力国民会議他主催の「原子力立地地域全国大会」が10月31日に始まった。11月1日までの2日間、立地自治体の首長や議員、女性団体によるディスカッション、有識者による講演などを通じ、地域の声を反映させるとともに連携を深めていくことを目指す。
衆議院第一議員会館で行われた1日目は、開会に際し、原子力国民会議共同代表で元文部大臣の有馬朗人氏が挨拶に立ち、地球温暖化問題に対する世界的な関心の高まり、再生可能エネルギーの不安定性などを述べ、「原子力が最も確実な国の将来を託すことのできる固い選択肢」と強調した。その上で、原子力立地地域を「日本のエネルギー確保に大きく貢献している」と称え、さらなる協力・連携に向けて、有意義な大会となるよう期待した。一方で、科学技術行政をリードしてきた経験から有馬氏は、「工業論文の数を見ると、今や中国は世界一に躍り出ている」とも述べ、近年の日本の科学技術力の低迷を憂慮した。
また、政府や自由民主党で多くの要職を歴任した細田博之衆議院議員も、先般の北海道胆振東部地震を振り返り、「泊発電所が動いていれば、道内全域のブラックアウトは起きなかっただろう」と述べ、原子力発電所の再稼働が進まぬ状況を「一刻も早く克服せねばならない」と強調した。
立地地域からは、敦賀市長の渕上隆信氏が挨拶の中で、自身が会長を務める全国原子力発電所所在市町村協議会が設立50周年を迎えたことを披露し、「国策の最前線で原子力と向き合ってきた」とした上で、エネルギー政策に関して、「日本が国際競争力を獲得すべく、原子力を選択した当時の理念」に立ち戻り、「地に足の着いた原子力政策」が進められるよう求めた。
核燃料サイクル政策に関して講演を行ったエネルギー戦略研究会会長の金子熊夫氏は、使用済み燃料の再処理について、外務省の初代原子力課長として日米交渉に当たった経験から、「貴重な権利」であり、再処理で得られるプルトニウムは「貴重なエネルギー資源」として利用すべきであり、「中長期的に核燃料サイクル政策を下ろすべきではない」と述べた。さらに、金子氏は、日米原子力協定延長に伴う国内外での反対運動の激化にも触れ、「繰り返し辛抱強く、原子力の必要性を訴えるべき」と強調した。

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