日立・東原社長が今後の原子力人材確保に危機感示す、英国プロジェクトの凍結決定で
日立製作所は1月17日、英国で進めてきた原子力発電所建設プロジェクトの凍結を決定。同プロジェクトは、英国で発電事業を行う子会社のホライズン社がウィルヴァ・ニューウィッドにABWR2基を建設するもので、2017年に英国規制当局から包括的設計審査(GDA)の認可を取得した。2018年には英国政府と資金調達モデルに関する協議が本格化していたが、これら諸条件について合意は困難との判断からやむなく凍結となった。

今後のプロジェクト再開の見込みについて問われたのに対し、東原社長は、英国側による新たな資金調達スキームの提示を前提とした凍結解除の可能性に言及しながらも、「再開となるとゼロベースで工程や費用を見直さねばならない」などとしている。また、一つの海外建設プロジェクトが事実上中断となることに関して、再稼働と廃炉に力点が置かれている国内の原状から、設計や建設に関わる技術維持に懸念を示し、今後の原子力人材確保に向け「他のメーカーとも一緒に議論し、なるべく早い段階に結論を出す必要がある」と危機感を訴えた。
日立では今後の原子力事業について、「原子力発電システムに関する英国政府との協議を継続する」との姿勢を示しているほか、国内においても「高い信頼性と技術を有する日立の強みを生かしたビジネスを展開していく」としている。東原社長は、「電力安定供給や環境保全問題も含め、今後のエンジニアリングをどのようにするか、幅広く議論する必要がある」と強調した。

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