福島県・内堀知事、中国・大連開催の「サマーダボス」で県産品・観光をPR

 福島県の内堀雅雄知事は7月3日の記者会見で、中国・大連市で開催された「世界経済フォーラム ニュー・チャンピオン年次総会」(7月1~3日、通称「サマーダボス」)への出張報告を行った。これまでも海外に対する県産品のトップセールスに積極的であったが、知事としての中国訪問は初めてのこと。
 内堀知事は冒頭、今回の「サマーダボス」出席に伴い、世界経済フォーラム会長のクラウス・シュワブ氏他、各界のリーダーらと会談し、これまでの震災復興への支援に対する感謝の気持ちとともに、福島の復興状況を伝え交流を深めたことを述べた。また、イノベーション関連のセッションへの参加を通じ、県の「未来に向け挑戦を続ける」取組について発信したとしている。
 知事は、特に印象に残った会談相手として、UAEの食品安全担当大臣をあげた。会談の中で、福島県産農水産物の安全対策に関する説明を「身を乗り出しながら熱心に聞いてもらえた」として、現在も続く同国による輸入規制の緩和・撤廃に向けての感触が得られたことを強調。
 また、ジョージアの首相との会談では、2018年に同国出身の栃ノ心関が優勝した際に知事賞として県産の米1トン、野菜・果物の詰め合わせ、福島牛を贈呈したことが話題に上がり、首相からは、引き続いての復興支援への意欲が述べられたとしている。
 この他、知事は来年のG20開催国であるサウジアラビアなど、中東アジア・アフリカ諸国とも会談し、日本との友好関係や福島に対する関心の向上につながったとしており、今回の「サマーダボス」出席を通じ、現在の福島の正しい姿を知ってもらう「アップデート」と、実際に訪問してもらう「ビジット」の気持ちを直接伝える貴重な機会となったことを強調した。