「ICEF」年次総会開幕、世界のリーダーが参集しイノベーションによる気候変動対策を議論

2019年10月9日

 気候変動問題の解決に向け、国内外の産官学のリーダーら1,000人以上が参集しエネルギー・環境分野のイノベーションについて議論する「ICEF(Innovation for Cool Earth Forum)」の年次総会が10月9日、都内のホテルで開幕した(=写真)。
 6年目を迎えた今回年次総会は、「世界のCO2排出量が減少に転じるためのイノベーションとグリーン・ファイナンス」がテーマ。前日の8日にはイノベーションに取り組む企業への投資について議論する「TCFD(*)サミット」が行われた。10日までの「ICEF」に続き、11日にはクリーンエネルギー技術に関するG20国の研究機関リーダーが集まる「RD20(**)」が開催される。政府では8~11日を「グリーンイノベーション・ウィーク」として、一連の国際会議開催を通じ、G20大阪サミットで安倍晋三首相が提唱した「環境と成長の好循環」のコンセプト実現を目指し、世界に向けて日本のリーダーシップを発信する。
 「ICEF」では2日間にわたり、再生可能エネルギーのグリッド接続、原子力・核融合、CO2利用、分散電源のデジタル管理技術、AI・ITを利用したエネルギーの効率的利用など、各専門分野に分かれて議論し、ステートメント/ロードマップを取りまとめる。
 開会式で、菅原一秀経済産業相はビデオメッセージを寄せ、「イノベーションとファイナンスは車の両輪」と述べ、「グリーンイノベーション・ウィーク」を通じ、産業界、金融界、アカデミアの間で相互の連携・交流が深まることを期待した。

* Task Force on Clmate-related Financial Diclosures
** Resarch and Development 20 for clean energy technologies