福島第一2号機使用済み燃料プールからの取り出し、南側開口からクレーンを導入

2号機燃料取り出しのイメージ(東京電力発表資料より引用)

 東京電力は10月31日、福島第一原子力発電所2号機の使用済み燃料プールからの燃料取り出しを、原子炉建屋上部を全面解体せず、南側外壁に開口を設置しクレーンを用いる工法で行うと発表した。
 同機の燃料取り出しについては、これまで原子炉建屋上部を全面解体するプランが選択肢としてあげられていたが、ダスト飛散対策や作業被ばく低減の観点から、原子炉建屋内の線量低減傾向なども含め総合的に評価し今回の選択となった。従来のプランに比べ、燃料取扱い完了までの総被ばく線量は約2割減と評価されている。
 2号機使用済み燃料プールからの燃料取り出し開始は、中長期ロードマップで2023年度目処とされており、今後、工法に関わる詳細設計を進め、年度内を目標に工程の精査を行うこととしている。同機の使用済み燃料プールには、使用済み燃料587体、新燃料28体が保管されている。