もうひとつ先の私たちへ。-16葛尾村のいま 小さな村から、もちもちと。葛尾村。

もうひとつ先の私たちへ。-14葛尾村のいま 小さな村から、もちもちと。葛尾村。

 2016年6月、葛尾村は帰還困難区域である野行地区(全面積の19%)を除いた地域で帰還が開始されました。2017年12月1日現在、全村民の約15%となる209名100世帯が村内で生活しています。
 2018年春の再開を予定している幼稚園や小中学校の改修が完了しているほか、「葛尾村復興交流館」(2018年春頃オープン予定)や工業団地など、2017年度は村内施設の整備がピークを迎えています。
 「復興を意識しすぎない」という姿勢で、阿武隈山系のほぼ中央部に位置する小さな村としての魅力を生かし、「ツール・ド・かつらお」をはじめとするイベントの開催や「かつらお復興キャンパス」の設立など、大学との連携による活性化に力を入れ、交流人口の増加に向けて積極的に取り組んでいます。

工業団地

 野川地区の旧葛尾中学校グラウンド跡地では、2018年10月までに整備完了予定で工業団地18,000平方メートルの造成が進んでいます。愛知県のニット製品製造会社「金泉ニット」福島工場(鉄筋平屋約1,900平方メートル)の操業が決まっているほか、3社から村への進出希望が寄せられています。

葛尾中学校

 2018年4月の再開に向け、2016年度に改修工事が終了しています。校庭の土は入れ替えられ、モニタリングポストが設置されました。現在は、幼稚園・小学校とともに三春町の仮設施設で授業を行っていますが、プレ授業や、村の現状を勉強する課外授業等は既に村内で実施されています。

かつらお診療所

 2017年11月には、診療所が開所しました。毎週木曜と第2・第4水曜に田村医師会から医師が派遣され、内科と小児科の診療が行われます。

せせらぎ荘

 2016年5月に入浴・交流の場として一部営業が再開されていた「みどりの里 せせらぎ荘」では、2017年度から宿泊営業も再開されました。

商店

 2017年7月には、「ヤマザキYショップヤマサ」や「石井食堂」などの商店も新築・改築され、営業を再開しています。

しみちゃん

 郡山女子大学短期大学部の学生さんとの協力で生まれた葛尾村のイメージキャラクターです。村の特産品「凍み餅」から生まれた精霊の女の子です。葛尾村をみんなに知ってもらうためにがんばっています。



葛尾村はこんなところ

photo & text: 加藤芽久美