麻生首相が温暖化ガス削減で決断、政府中期目標15%減「原子力開発に全力」

2009年6月23日

 麻生太郎首相は10日、2020年までの日本の温室効果ガス排出量削減の中期目標を「05年比15%減」(京都議定書の基準年90年比8%減)と決め、記者会見し発表した。主要排出国の全員参加と日本のリーダーシップ発揮をめざし、環境と経済を両立させつつ、原子力開発に全力をあげて取り組み、長期目標を実現させることを目指す。

 同首相はさらに、長期目標の達成について、「2050年に60%から80%削減に向けて直線的な経路を歩むことは困難だ」と述べた上で、「革新技術や原子力の開発や普及に全力を挙げていく」との決意を語った。

 記者の「現状では京都議定書の削減目標もなかなか達成が難しい」との指摘について、「目標がなかなか達成できない数字になっている大きな理由は、やはり地震で、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所等が止まったのが一番大きく数字を変えた」と語り、原子力発電によるCO2削減効果の大きさを再認識した。

麻生首相が温暖化ガス削減で決断、政府中期目標15%減「原子力開発に全力」