理研 重イオンビーム照射で いつでも咲く新品種桜

2010年1月27日

 理化学研究所の生物照射チームはこのほど、重イオンビームで、いつでも花が咲く四季咲きサクラの新品種作出に成功した。この新品種は、研究チームの属する仁科加速器研究センターにちなみ昨年12月、「仁科乙女」(=写真左)として、農林水産省に品種登録された。
 理研ではこれまでも、重イオンビーム照射により、ダリア、ペチュニア、バーベナなど、15種類の園芸植物の市販新品種の育成に成功しており、07年に登録された黄色いサクラ「仁科蔵王」もその一つだ。
 今回、育種に成功した「仁科乙女」は、栽培が容易とされる既存種「山形13系敬翁桜」に、理研RIビームファクトリーのリングサイクロトロンで加速した炭素イオンを10Gy照射し、06年より栽培・増殖を行い、獲得された。

理研 重イオンビーム照射で いつでも咲く新品種桜