原子力大綱策定に着手 原子力委が決定、近藤議長 人材、国際展開など課題

2010年12月3日

原子力委員会は11月30日、新たに原子力政策大綱を策定することを決定した(=写真)。現行の大綱は05年の策定から約5年を迎えており、同委員会は7月より有識者との意見交換、原子力施設立地地域および電力消費地での「大綱の見直しの必要性についてご意見を聴く会」、国民からの意見募集を行ってきた。これらの意見や国内外の情勢、06年より実施してきた政策評価の結果などから、これから約1年かけて新たな大綱の策定を目指すとした。国際化にともなう人材育成や海外受注、さらに原子力安全、核不拡散、核セキュリティへの取り組みなどについての議論を深めていく方針だ。


大綱策定の検討にあたっては、原子力委員会委員を含む26人から成る「新大綱策定会議」を設置した。近藤駿介・原子力委員会委員長が議長を務める。委員は、専門分野や原子力を巡る意見の多様性の確保などに配慮して選定した。必要に応じ、原子力委員会が小委員会等の設置および構成員を決める。議事は原則公開し、議事録も会議終了後、原子力委員会ホームページ等で速やかに公開する。また、意見募集やご意見を聴く会の開催などにより広く国民の意見を聴取して、調査審議に反映させる。

原子力大綱策定に着手 原子力委が決定、近藤議長 人材、国際展開など課題