中部電力 浜岡発電所に18mの防波壁新設 抜本的な津波対策を構築 福島第一事故に対応 空冷式熱交換器の屋上配置も

2011年8月1日

中部電力は22日、東北地方太平洋沖地震による東京電力・福島第一原子力発電所の事故関連対策として、浜岡原子力発電所における根本的な津波対策を発表した。約1000億円を投じ、来年12月の完工をめざして、東海・東南海・南海地震の三連動想定地震(マグニチュードM8.7)による津波遡上高の想定8メートルはむろん、今回、福島第一を襲ったM9の津波遡上高15メートルをも上回る高さ18メートルの防波壁を、海岸砂丘の陸側に長さ約1.6キロメートル設置するなどの対策を取る。


今回の津波対策のうち「浸水防止対策」として、発電所敷地内浸水防止と建屋内浸水防止対策を行う。


発電所敷地内浸水防止対策としては、敷地の東側と西側に、18メートル〜20メートルの盛り土を行った上で、元々ある海側に面した10メートル〜15メートルの砂丘堤防の内側に18メートルの防波壁を新設する。


この地で想定されている東海・東南海・南海地震の三連動地震(M8.7)の地殻変動領域をさらに拡大し、今回、福島第一原子力発電所を襲ったM9と同じ仮想的津波モデルをつくって試算しても、津波遡上高は10メートルにとどまるとの結果も得た上での措置だ。