野田首相が初の所信表明 安全性確認して再稼働 原発依存度は引下げ

2011年9月19日

野田佳彦首相は13日、衆院・参院各本会議で、就任後初の所信表明演説を行い、「大震災がもたらした国難に立ち向かう重責を全力で果していく決意」を強調し、国民の理解と協力を求めた。


福島第一原子力発電所の事故については、先週、同原子力発電所の敷地内を視察し、「2000人を超える方々が、マスクと防護服に身を包み、被曝と熱中症の危険にさらされながら、事故収束のために黙々と作業を続けている」とし、除染作業に当っている自治体職員なども含め、さまざまな現場で働く人々に「もっと思いを致す必要があるのではないか」と訴えた。


そして、忘れてはならないのは「被災者、とりわけ福島の方々の抱く故郷への思い」であり、原発事故の収束を「国家の挑戦」と捉え、「福島の再生なくして、日本の信頼回復はない」と決意を語った。


今後も、「大気や土壌、海水への放射性物質の放出を確実に食い止めることに全力を注ぎ、作業員の安全確保に最大限努めつつ、事故収束に向けた工程表の着実な実現を図る」としている。