原子力事故コスト約1円/kWh 原子力発電・核燃料サイクル等検討小委が試算 次回検討し政府に報告 再処理コストは直接処分の2倍

2011年10月27日

原子力委員会の原子力発電・核燃料サイクル技術等検討小委員会が25日に開催され、核燃料サイクルコストと事故が起きた場合の原子力発電コストについて議論した。

使用済み核燃料の処理に伴う費用は、全てを再処理した場合、1kWhあたり1.98円であるのに対し、直接処分する場合は、1.00〜1.02円と試算された。一部を再処理して残りを中間貯蔵する現状のままだと1.39円となる。

事故が起きた際の追加コストについては、これまでの稼働状況と事故を踏まえて日本の原子力発電所事故の確率を500年に1回と仮定した場合、1kWhあたり最大1.2円程度とする試算結果を発表した。しかし今回の試算には広範囲の除染費用などが含まれていないとの指摘もあり、別の試算結果も併記した。

写真は、翌26日に開催された新大綱策定会議

原子力事故コスト約1円/kWh 原子力発電・核燃料サイクル等検討小委が試算 次回検討し政府に報告 再処理コストは直接処分の2倍