包括的シビアアクシデント対策求める IAEAミッション 「ストレステストは妥当」

2012年2月2日

IAEAによるストレステスト・レビューミッション(団長=ジェームス E.ライオンズ原子力安全セキュリティ局原子力施設安全部長)が1月31日、同月23日からの来日日程を終え、原子力安全・保安院に、7つの勧告と4つの助言を盛り込んだ予備的調査報告を手渡した。


現在、日本では、既設の原子力発電所について、自然災害に対する安全裕度を評価することを目的に、ストレステストが進められており、そのうち、運転再開の判断に資することとなる1次評価で、既に幾つかの事業者から、評価結果が国に対し提出されている。今回ミッションは、それら評価手法の妥当性検証のため来日したもので、保安院から事業者に示された安全評価に関する指示・審査プロセスについて説明を受けたほか、現時点で最も審査が進んだ段階にある関西電力大飯3、4号機を視察、IAEAの安全基準を用い、(1)規制審査・評価プロセス(2)外部ハザード・安全余裕の評価(3)全交流電源喪失・最終ヒートシンクに対する発電所の脆弱性(4)シビアアクシデントマネージメント――の4分野からレビューを行い、課題を抽出した。