福島事故を出発点に 有識者ら 提言を首相に提出

2012年3月22日

学識経験者や産業界関係者で構成する「エネルギー・原子力政策懇談会」(有馬朗人会長)は、同会有志による提言「福島からの再出発と日本の将来を支えるエネルギー政策のあり方」を取りまとめ、16日、野田首相に提出した。提言は、同懇談会が昨年3月の東日本大震災以降の混迷の中で、わが国の政策のあるべき方向性をめぐって重ねてきた議論を取りまとめたもの。

提言では、まず福島事故と同様の事故が発生しないよう、その経験を世界と共有することが、今後のエネルギー・原子力政策の出発点であることを強調した。

国民生活の安定や産業競争力の維持にはエネルギー安全供給が重要課題とするとともに、わが国が世界をリードしてきた地球温暖化対策や環境問題にも背を向けることはできないと指摘し、科学的知見に基づき冷静なエネルギー政策の必要性や、今後のエネルギー構成について現実を踏まえた責任ある議論を求めている。

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